Record: 2012-2013 • Edition: 2013 • USC-WR-1309.0171
Traditional Electronic, New Age, Chillout
The Silk Road... Caravan pathway connecting East Asia with Mediterranean in ancient times and Middle ages. The Silk Road played a great role in the development of the economic and cultural relations of the peoples in the middle East, the Caucasus, Central Asia and China. For example, it served as a conductor of the spread of knowledge and innovation, including creativity: dance, music, visual arts, architecture, and technology: self-production of silk, gunpowder, paper and more. It was a long road full of beauty and danger.
Tracklist: 01.Intro (Leaving Their Native Shores) (4:58) 02.Pristine Way (5:59) 03.After Sunset (6:38) 04.Valley of Rogue (6:06) 05.Outro (Crossing the Last Frontier) (1:48)
Composed by Ether. All instruments programmed, music written and arranged by Alexey Sirotkin. Cover photo by Land Rover in the Middle East and North Africa. Logo by Alexey Sirotkin. Artwork by Anna Riet.
License note: This is the official release made by USC label. This work is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International license. You have right to playback, copy, distribute, transmit, adapt, remix or otherwise use this work as long as you mention the authors and provide the source of material textually. Any alterations and works built upon this work should be published under same or compatible license. For any reuse you should make clear the license terms of this work to everybody. Some rights reserved.
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ロシアンレーベル、USC(United Studios Corporation)より。EtherことAlexey Sirotkinの新しい作品がフリーでリリースされています。2003年から開始されたプロジェクトのようですが、リリースは今作と、ちょうど1年ほど前に同レーベルからでた“Comm”以外、見あたりません。Web上に個人のスペースも見つけられず、詳しい情報は得られませんでした。
ReplyDeleteパッと聴き、Ambient/Droneのような気配なんです。M-1の出だしなど、とてもピュアなトーンのレイヤーがゆらめいていて、その朝露のような透き通ったイメージに、思わずウットリしてしまうほどなんだけど。聴き進めると、どうもそうではない。雄々しいリズムや、Ethnicな声部がやがて聴こえてきて、もっと(ある意味で)壮大な風景が描かれている。
タイトルがまさに作品の内容に直結していて、今作はそのまま“シルクロード”を表現しているのでしょう。そのワードには馴染みがあれども、詳細となると、私も何となくしか覚えていません。Wikipediaによれば、“中国と地中海世界の間の歴史的な交易路を指す呼称”ということですが、学術的な面では、“東西関係だけでなく南北関係も含めた中央アジアの交易路としてシルクロードを理解すべきであると考えられている”ようです。まあ、それはさておき、今作はジャケット画像にも表れているように、さながらその交易路の旅路を音像化したといったところでしょうか。
おおらかで、どこか太古的なイメージも秘めたメロディは、ときにノスタルジックに響く。作り手の意図とは離れるかもしれないけれど、ファンタジックなRPGのワンシーンを彷彿させるときもある。どこまでも広がる大地と、見渡す限りの空。道を行く一行を迎える、雄大な自然(もちろんそこには厳しさもあるわけですが)。風の気配さえ感じられそうだ(実際M-2では風の音が聴こえてくる)。旅路というやつが持っている浪漫が、見事に音に表されていて、巧みだなあと思います。ところどころでオリエンタルな楽器の音色も聴こえてきたりして、よりいっそう異国情緒が醸されている。インパクトは強くないんですが、作品から立ち上るイメージが好きで、思わずリピートして聴いてしまいます。
前作でもやはりNew AgeをまぶしたAmbient/Electroniaな作風だったけれど、あちらはコズミックな雰囲気が印象的だった。そちらも素敵な作品なので、下に1曲貼りつけておきます。お聴きください。サウンドはそのままに、作品にあわせてキッチリ描くイメージを変えることができるのは、やはり才能なのでしょう。宇宙やシルクロードといった、いわば自然をテーマに据えることが多いようですが、とくれば、次は深海をテーマにして、やって欲しいですね。
[16.09.2013]