16 January 2014

Eugene Naumenko - Reversion

Record: 2012-2014 • Edition: 2014 • USC-WR-1401.0201
Modern Classical, Ambient

Reversion is a rethinking. It is memories, that each of us has experienced for sure. Sit back, close your eyes and go back to the past, living with us to this music.

Tracklist: 01.Помни (Remember) (2:06) 02.Реверсия (Reversion) (4:16) 03.Однажды (Once) (3:28) 04.Паранойя (Paranoia) (2:38) 05.Домашние огни (Home Lights) (3:12) 06.Живой мир (Live World) (3:48) 07.Между нами (Between Us) (5:58)

Keyboards, synthesizers, sampler, programmed, written and arranged by Eugene Naumenko. Artwork by Evgeniy Tkachenko.

License note: This is the official release made by USC label. This work is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International license. You have right to playback, copy, distribute, transmit, adapt, remix or otherwise use this work as long as you mention the authors and provide the source of material textually. Any alterations and works built upon this work should be published under same or compatible license. For any reuse you should make clear the license terms of this work to everybody. Some rights reserved.

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1 comment:

  1. ロシアン・ネットレーベル、USCより。Eugene Naumenkoの作品がフリーでリリースされています(bandcampからは購入も可能ですし、mainのリリースページからはCDのオーダーもできます)。2013年にも同レーベルから“1000 лет(1000 Years)”をリリースしていますが、そちらに続いて2作目となります。
    ClassicalとはいってもPiano一辺倒ではなくて、ストリングスやシンセを活かした多層感のある音作りになっていて、凛とした空気の中にも情感がにじんでいます。そのあたりがどこかフラット―漂白、無色的な意味で―な聴き心地だった、前作とは異なっている部分かと思います。
    広い空間をただよう鍵盤は、記憶のまたたきのようで。そこにある冷たい温もりは、いつかの思い出を呼び覚ます。ストリングスの優雅な調べは、思い出につきまとう後悔を押し流し、リスナーの中には、清々しいほろ苦さだけが残ります。
    一番好きなトラックは‘Домашние огни (Home Lights)’です。雪解けの水のような、冷たく光るイントロからスローダウンして、遠くに花火の音が聴こえてくる。聴こえてくるPianoはいつしか、我が家を目前とした旅人の心持のような、安心感、安堵感をたたえたものに変化している。ふいに終わってしまうのがちょっと残念だけど、花火の演出も相俟って、作中でも特に余韻を残します。
    ‘Однажды (Once)’もよいですね。映画のラストシーンのような、清々しさと切なさが同居したサウンドは、とても好きです。作り手がどのようなシーンをイメージしたのかは分かりませんが、私の中には、とても切ないシーンが見えてきました。たとえばそう、事情があって仲間(恋人ふくむ)の元を離れていた男が、ようやく彼らのところへ戻るシーン。でも男がいつもの場所(たまり場的な)にたどり着いたときに、目に映るのは、自分がいなくても、何ら変わらぬ日常を送っている仲間たちの姿で。結局、男は、恋人や仲間と顔を合わせることもなく、その場を去り、何処かへ旅立つ。コートのポケットに手を突っ込んで、肩を丸めて歩き去る、男の口元にはさびしそうな笑み。とても青臭いんだけど、青臭いから、そうせざるを得ない。そんなラストシーン。
    というように(?)、とても風景的、情景的なサウンドが収められています。目を閉じてヘッドフォンで聴きながら、想像の翼がはばたくのに任せるのもよし、記憶の中で過去に舞い戻って、ほろ苦さを味わうのもよし。もちろんシンプルに音の響きを楽しむのもよいと思います。気に入った方は、前作“1000 лет(1000 Years)”にも、耳を傾けてみてください(下に1曲、貼らせていただきます)。個人的なことですが、もう少しだけでもElectronicaの方向に傾くと、もっと好みのサウンドになりそうな予感がします。
    [24.01.2014]

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